松浦静山の剣術書、『剣談』より引用された、野村克也元監督の言葉である。
こと恋愛においても、実力以外の部分で、たまたま上手くケースは多くある。
ここ数週間のデートはなぜか盛り上がり、告白して付き合ってもらえた!
(が、時を重ねた等身大の自分はどうも相手に魅力的に映らず、ダメになった。)
意中の子と飲んでいたら、あれよあれよと言う間に、
気づいたらホテルにいた!
など。
マグレでうまくいくことがあるのは良いことだが、
相手の女子の”気まぐれ”や自分の良い部分が”たまたま”引き立ち、
実力でなく運で”勝った”場合は気をつけなければならない。
筆者は職業柄か、なにより再現性にこだわりたい。
たまたまうまくいった経験を踏襲したり、
同じくたまたまうまくいった他人のアイデアを参考にしたり、
これらはただの効果の確率的検証としてn数が増されるだけである。
再現性をこだわるなら、短時間でヒットする確率を確実に挙げるなら、
必ず原因がする、”負け”を正しく考察することだ。
筆者の過去のリアルな体験談を元に、
なぜその恋愛に”負けた”か、
を振り返る。
<大学生のサークルにて>
純は中学・高校と男子校で過ごした。
大学に進学し、とあるサークルに入った。
もちろん、夢にまでみた女子大生との甘い自堕落な生活に憧れて。
大学生活は自由だった。
一人暮らしを始め、親からの束縛はなくなった。
高校時代の生活指導の鬼教官もいない。
髪を切る頻度は1ヶ月おきから、次第に3ヶ月おきになった。
ヒゲや爪は面倒なので、手入れする方が稀だった。
高校時代には制服だったため、洋服はどこで買っていいかわからず、
いつ買ったかわからない、ヨレヨレのものを着まわしていた。
自分がイケてるとはとても思えないが、
それでもサークルの大多数の男と似たようなものだったので、安心していた。
一部の男たちが、サークルの同期のまとめ役を買ってくれ、
また飲み会の場で幹事を引き受けてくれる者もいたため、
その他多勢の男達とともに、安心して身を任せていた。
サークルの可愛い子は皆魅力的に見え、
飲み会の場では、なんとかして女子と話すことに躍起になった。
あっという間に大学の4年間は過ぎた。
ムラっときたり、酔っているときなど、
衝動的に女子をデートに誘ったが、
振り返れば、二人きりで飲みに連れ出せたことはほとんどなかった。
魅力的に見えたサークルの女子たちと付き合うことは、ついに叶わなかった。
<考察>
様々な修正すべき点があるが、つまるところの一番の問題は何だろうか?
今後”口説く”という流れを体系化するが、
その中の重要なパートのひとつである、
”魅了”が出来ていない。
これに尽きる。
Good geneさもGood dadさも出ておらず、
女子の恋愛の本能を刺激出来ておらず、男として興味を持たれていない。
良くて友達として認識されるレベルだ。
このようなオスとは、”絶対に子孫を残してはいけない”と囁くのがメスの遺伝子なのだ。
無意識の中で恋愛対象から外されているのだ。
ここを強く認識して頂きたい。
以降で細部を述べるが、あくまで重要なのは、上記のポイントだ。
言わずもがなかもしれないが、改善すべき点を列挙する。
<Good geneの減点項目>
・清潔感の欠如
→髪や爪に女子がこだわっている様はよく見かけるだろう。
自分がこだわっている部分は、相手のそれにも目が行き易いのは容易に想像出来る。
付き合ったり、デートすると、触れる可能性がある部分でもある。
触れたくない、と思われる男が果たしてGood geneと認識されるだろうか?
・ヨレヨレの洋服
→これは自己管理能力の低さと、ルックスに関する大きな減点を導く。
洗濯が正しくされていない様は、上記の清潔感に加え、意志の弱さを印象づける。
自分を管理できない男の背後には、自然と親の保護の存在を連想させる。
未だに親に守ってもらっているように見える男が、Good geneに映るだろうか?
また、ルックスについては、良ければ良いに越したことはないのは言うまでもない。
他の部分で勝負するのなら、尚更ここで減点を受け、足切りされるのは避けよう。
清潔感のある年齢とTPOをわきまえた小綺麗な格好でいよう。
(洋服については、筆者もこの失敗を機に勉強を重ねので、いつか紹介したい)
・他の男の後に従う行動
→まとめ役や、飲み会の幹事などは任せっきりだった。
他の強いオスに従うその他大勢は、Good geneとして輝いて見えるだろうか?
人間の進化前のサルの世界で言えば、まさにハーレムを築くボス猿とその他だ。
リーダーシップのなさは、Good dadとしての減点にもなる。
この男は果たして自分と、その子供を守れるのか?不安になるだろう。
このような人間関係については、まとまった時間を過ごしているため、
関係の途中変更、キャラ変は非常に難しいのが厄介だ。
その点では、初対面の合コンやナンパは、周囲の男との力関係が見えづらく、
陰キャラだった人もその場の振る舞いに気をつけるだけで済む。
・周囲の大多数の男と似たようなものなのでOKという意識
→これは男と女の種の保存における戦略を理解する必要が有る。
(以前の投稿を参照されたい)
本能的に男はバラまき、女は選び抜く性質がある。
(法律上の制約や、道徳心の向上で、男も選ばざるをえなくなっているが)
この性質上、
男は一部の上位の者のみがモテることになり、
女は平均でもそこそこモテる、という状況が生まれる。
残念ながら、男は周囲と同じ、平均ではモテない(=Good geneではない)のだ。
<Good dadの減点項目>
・女子への無差別なアプローチ
→女は感情を共有する生き物である。
古来、狩りが役割の男は食料を確保するため、
そしてなにより生きて戻るため、問題解決が何より優先だった。
対して、女は洞窟に身を潜めて、周りの女と男の帰りを待っていた。
集団の中で”浮く”ことは、村八分につながり、死活問題であった。
そのため、女は問題解決ではなく、感情共有が優先だった。
現代でも、その名残はある。
当然、同じサークルで誰と誰が付き合っている、誰が誰を誘った、
などという話は素知らぬ顔をしながらも、筒抜けなのである。
自分以外の女子にもアプローチしている男が、Good dadの印象をもたせるだろうか?
(しかも上記のようにGood geneですらないのに!)
以上
口説きの第一歩は、魅了することであることを忘れてはいけない。
純
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